ウールの品質は、その細さと均一さで 決まる。原毛が細ければ細いほど、織り 上がった布はなめらかになり、高級なの だ。その単位はミクロンである。通常、 人間の髪の毛は60~80ミクロン、羊の 毛は19~24ミクロン、カシミアの毛は14 ~16ミクロン程度と言われている。
さて今回紹介するエルメネジルド ゼニ アの生地12milmil12(ドディチ・ミルミ ル・ドディチ)の原毛の細さは、なんと12 ミクロンである。カシミアより細いウールな のだ。おなじみスーパーの値で言うと、 スーパー220’s以上となるから驚きだ。 原料となっているのは、オーストラリア産 のエクストラファイン・メリノウールである。
どうしてここまで細い原毛が可能にな ったかといえば、それはひとえにエルメネ ジルド ゼニアと羊毛農家の努力による。 ゼニア社は55年前から上質な原毛を生 み出した農家を表彰する制度を設けて おり、羊毛家をサポートしてきた。また自 身で羊毛農場の経営にも乗り出している。
長い努力の末に生み出された12ミク ロンの質感はなめらかそのもの。指の間 からこぼれ落ちそうだ。その肌触りは絹 のようでもある。わずか数百メートルしか 生産されないため、世界でもごく小量の スーツしか作ることができない。コレクショ ンは、無地やごく控えめなシャドーストラ イプといった意匠で統一され、布地その ものの表情を楽しめる。まさに世界遺産 級、究極の服地がこれである。
12milmil12の生地は、エルメネジルド ゼニア 直営店でのみオーダー可能だ。これほどまでの 生地を使うなら、デザインはごくオーソドックス なものを選び、生地の質感そのものを楽しみた い。写真は同社のシンプルで最も洗練された “ミラノモデル”。オーダースーツ参考価格 ¥1,680,000~ Ermenegildo Zegna
INVEST- 1. 人の持つ情熱と、職人技によって作られている 2. 使うほどに味わいを増し、将来的にも価値がある 3. オリジナルであり、唯一無二のプロダクトである…